2005年12月23日

LMIのインターンシップを終えて

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 3日間、リンクアンドモチベーションという人材系コンサルティング会社のインターンシップに参加した。

 そもそもビジネスの色濃い世界には進みそうもない自分がなぜインターンシップに参加したのかと言えば、自分のフィールドとは違う別の世界を覗いてみたかったからだ。本当に軽い気持ちだった。でもいったん参加してみたら、「ただ覗いてみる」なんていう態度は大きく修正されて、激しくのめり込んでしまった。通いのはずなのに、汐留のホテルで合宿状態。3日間で5時間くらいしか寝られなかった。ケータイのメールも返信できないくらいに、ひとつのことしか考えられなかった。キツかったけど、それだけ得られる物も多かった。具体的な内容については守秘義務があるので語れないのだが、自分がそれを通じてどういうことを思ったかということはここに言語化しておきたい。

 まず、今の自分にない能力は、どこか確信的なものを感じた時に「とにかく相手に言い続けて、その中で考える力」だと思った。ディスカッション中に、自分の意見を主張し、相手がそれに反論してきた時、その反論にどこか違和感を感じつつもうまく言語化できず、黙ってしまい、結局自分の主張を撤回することが何度かあった。もちろん相手の反論に対して自分が納得がいった時は快く自分の意見を撤回するが、どうも違和感が拭いきれない時は、その違和感をパブリックにみんなで共有するために、とにかく言い続けながら、言語化しながら考えるべきだった。自分は一人で考えることに慣れすぎていた。一人の時は、特にスピードを求められない。それはそれで良い点もあるのだろうが、人に言わなくてもよいなら、実際に(書いたり何だりして)言語化することへの情熱は低くなってしまう。そうではいけない。言語化し、言語化したものによって論理づけて考えていくためには、「人に言う」ということに高い意識を持っていないといけない。同じチームに、「おれはいつも見切り発車だ」と言っているメンバーがいた。主張する時、何を主張するかというその内容は完全に思いついていなくても、とにかく言い始める、言い続ける、その過程を通じて、言語化し、次第に論理づけていくのだという。そういう方法論には、たしかに危険もある。また、全員が見切り発車をするようなチームであれば、そのチームは崩壊するだろう。自分はそもそもそういうタイプではない。ぐんぐん論を進めるのではなく、ちょっと距離をおいて、冷静に考える方が合っている。でも、あまりにも「人に言う」という行為をもったいぶって、自分の中だけで考えようとする癖がついてしまっていたように思う。そして、結局は自分の中でも言語化して考えられていなかった。

2つ目。「コミュニケーションというのは、自分がどう主張したかではなく、相手がどう受け取ったかということが全て。相手に権利がある。」という名言を、社員の方からいただいた。本当にその通りだ。自分の主張をなるべくその通りに受け取ってもらえるように、相手がどんな人物か、今どんな概念枠で話しているかを汲み取りながら話をしないといけない。当たり前のようで難しいことだ。

もうひとつ。こういうビジネスの世界と、自分の慣れていた世界とのギャップについて。ビジネスの世界は、スピードがまず求められる。それに尽きる、と思った。学問(特に文学部系)の現場においては、有効な軸を設定して情報を分析する能力は必要だが、それに際しては事実にどこまで基づいているかが重要であって、スピードはあまり求められない。また、芸術・文化の面では、どれだけ自由に豊かにものを発想できるか(受け止められるか)が重要であって、たっぷりと余裕のある時間感覚が尊重される。ビジネスの世界は違う。それよりも何よりも、スピード命である。もちろんそれが、全ての状況において「いい」と完全に言えるわけではない。いつもスピードを意識して追いつめられていたら、死んでしまう。でも、学問においても芸術においても、何か生産的なものを生み出そうとする時には、時間というコストを濃く充実したものとして消費していく、というビジネスのスピード感は大変魅力的である。〆切というものが存在しなければ、時間を有効に使おうという意識が低くなる。残念ながら、自分はそういう怠け者だ。「オン/オフをはっきりさせる」とはよく言うが、自分は何かを作り出そうとする「オン」の時は、もうちょっとスピードを意識した方がいいと思った。

3日間、本当にいろいろ考えさせられた。リンクの人ありがとう。チームの人、ありがとう。おれは精進するよ。そして、これからどう自分らが変わっていくのか、その過程を再び会って確かめ合うことを楽しみにしてる。
posted by かっしー at 03:11| 東京 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | 日常生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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