2006年08月17日

南原繁と8月15日を語る会

8/15の夜に、安田講堂にて行われた「8月15日と南原繁を語る会」に、スタッフとして参加してきた。僕に与えられた任務は、会が始まってからは右翼が乱入して妨害した場合に取り抑えるというものだったが、残念ながら右翼の乱入はありませんでした。でも、看板作ったり誘導したり撤収したりと忙しかった。

南原繁とは、戦後すぐの東大の総長で、専門は政治哲学。戦後すぐの失望した日本人に対して力強いメッセージを放ち、戦後教育制度の構築などに尽力した人だ。この会は、立花隆が『天皇と東大』という連載を終了しての記念イベントだった。ゲストスピーカーが著名人ばかり。大江健三郎、姜尚中、高橋哲也、佐々木毅など、錚々たる顔ぶれだった。以下、自分のためのメモ書き。

さて、肝心の講演会の内容。
特に僕がおもしろい!と思ったのは、次の2点。

・南原繁は「洞窟の哲人」と呼ばれるほど象牙の塔に閉じこもった研究者であったのに、学徒出陣の悲しさを契機に、世に積極的に出て訴えかけていく実践者に変わった、ということ。その学問と社会との距離感、付き合い方がおもしろいと思った。
(ちなみに、学者になる前は内務省で勤務する実務家だったらしい)

・政治学は、理想主義と現実主義の往復運動である、とすれば、南原繁は、理想主義者に位置しながら現実を見る学者だった、ということ。また、「現実を批判するのは現実ではなくて理想である」と大江健三郎が言っていたのが印象的だった。

というわけで、以上、自分のためのメモ書きでした。
ちなみに、この会の模様は1時間に編集して、2−3週間後にNHKBSでやるらしいです。
posted by かっしー at 01:20| 東京 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 日常生活 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
南原総長の内面的な思想だけでなく、在任中の大学経営についても触れて欲しかったね。というのも戦前のエリート養成機関としての東京帝国大学から、戦後の東京大学に変貌する際、南原総長はどのような舵取りを行ったのかを示すことで、今日における大学経営のあり方の参考になるかもしれないからだ。つまり、大学は困難な状況に陥った時一体何ができるかを考える機会を設けることが必要なのだよ。
Posted by 知求人 at 2006年08月26日 21:02
そうだね。
たしかにその通り。
でも大学経営は一般受けしないからね。
やっぱりああいう形でやるには、
どこでも通用するような思想がいいんだろう。

「大学」というものの位置づけが
非常に揺らいでいる状況が昨今あるから、
そういう「大学」のコンセプト回帰は必要だと思う。
Posted by かっしー at 2006年08月28日 01:05
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